2017年03月31日

「煙か土か食い物」舞城王太郎

メフィスト賞受賞作。

素晴らしくテンポのよい文体。冗長気味な口語体も全く違和感なく、立ち止まることもなくグイグイ進みます。本を置くことができない面白さです。

しかし、また内容がグロいです。猟奇殺人系のグロさもあるのですが、この主人公の家の家庭内暴力と家族の暴力的性格がエグいです。半分以上、家族の暴力性に彩られている話。最後は一応のハッピーエンドでした。衝撃のデビュー作。

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介護離職がやってくる

kaigo_dukare.pngとてもきっちりと仕事をされる職場の女性が、ご両親の介護に直面しています。もう長く父親の介護の面倒を見ていたことは知っていましたが、最近、母親も入院したりしてバタバタしています。

細い小さな体が折れてしまいそうです。それでも職場ではしっかりとひょうひょうと過ごしています。臨床心理士のところに行っては号泣しているそうです。実際仕事も色々あります。彼女のせいではないのに、トラブル山積みなチームです。

この間も飲み会で、上司にもう辞めます、無理です、と言っていました。あなたがいないと困るんですよ!上司も押しとどめていたけど、でも限界が近いようです。私が言えることはあまりなく

「・・・リモートの在宅勤務とかどうでしょう?」

周りもそうだよ、そうしなよと言っているのに、家では仕事にならないと主張したり。昔風な人は、在宅勤務はなんかしか拒否感があるようです。

親のがんの闘病で付き添い、介護のために有給をほぼ使い切っている人もいます。

色々ともう限界社会が近づいてきています。

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2017年03月30日

「ぼっけえ、きょうてえ」岩井志麻子

日本ホラー大賞。昔読んだ書評では岡山弁の話し言葉がとても怖いいう評判でした。

読んだのですが、そんなに怖く感じませんでした・・・。しかも、そんなに面白くない。どっちかっていうと、ご本人のご乱行の雑誌のエッセイとか出版社の知人の噂話のほうが面白いような。。。

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そろそろ朝にジョギングでも

sport_jogging_woman_cap.png春分の日もすぎて、ようやく朝が明るくなってきました。東京も5時過ぎには日の出がみれます。

そろそろ朝のジョギングを再開してもいいような気がします。・・・気温がもう少し高くなれば。心が弱い。。。体を整えて、心を整えて、毎日規則正しく、楽しく暮らしたいものです。

4月は異動の季節、また嵐が吹きます。

ただ仕事をすればいいだけでけではなく、毎週のように飲み会、ランチの会があります。顔を売って、人脈を作るのが仕事のうちであることは分かっているのですが、頑張って社交的にふるまうと、家に帰ってからずーんと落ち込みます。躁状態を頑張ってつくったら、しばらくは鬱状態にならざるを得ないのです。私の心のバランス的に。

すべてを捨てて、引きこもって一人で生きていきたいです。

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2017年03月29日

「鳩のなかの猫 」アガサ・クリスティー

ポアロシリーズです。十何年ぶりかに再読したのですが、宝石の隠し場所とか、膝とか印象的なエピソードをかなり覚えておりました。イギリスの名門女子高が舞台ということで、当時読んでいる私の頭の中では、おちゃめな双子が飛び跳ねておりました。懐かしいなあ。

内容(「BOOK」データベースより)
中東の王国で起きた革命騒ぎのさなか、莫大な価値をもつ宝石が消え失せた。一方、ロンドン郊外の名門女子校、メドウバンクにも事件の影が忍び寄る。新任の体育教師が何者かに射殺されたのだ。ふたつの謎めいた事件の関連は?女子学生の懇願を受けて、ついに名探偵エルキュール・ポアロが事件解決に乗り出した。


かなり登場人物が多いです。クリスティを避ける友人が「殺人事件が起こるまでが長い。登場人物が多い。見分けがつかない」というのですが、この本はその通りでした。2ページにも満たず、次々次々と人物と視点がくるくる変わります。クリスティ初心者にはちょっとお薦めできない本です。

この本ほど凄いのはあまりないですが、クリスティはこの手法を結構頻繁につかいます。映画的というか、シナリオ的というか。私は好きですが、読者に優しくないのは確かです。

しかし人物造形が甘いのか、というとそうではなくて、それぞれの人間の成り立ちはしっかりとしています。描写は簡潔で説明的ではありません。台詞と行動で人間性を出してきます。戯曲的といってもいいでしょう。

ある生徒のお母さんがトルコで繰り広げる産んだ子供の数自慢のエピソードはクリスティの体験した実話ではないかと思えて笑えます。トルコ女性に対抗するために、そのお母さんは子供の数を捏造をするのです。クリスティは一男一女の母ですが、おそらくトルコ人と張り合うには数が全然足りなかったことでしょう。

ミステリ的にはフーダニット。といっても犯人探しはこの小説の要素の一部に過ぎません。しかし、きっちりどんでん返しを用意しているところがエンターテイナー。ちゃんと関係者を一室に集めてポアロさんが犯人を当てます。探偵ものの定番のようですが、実際こんなシーンがあるのは珍しいですね。

興味深いのはクリスティの中東感。この物語の騒ぎの元となる中東の王国でのクーデターの背景です。イギリスに留学経験のある若い王がイギリス式の民主的、社会福祉政策を実践するのですが、国民に不評で、彼は地位、命の危険を感じます。で、昔からの友人であるイギリス人に「なんで国民は不満なのだ!」と嘆くのですが、イギリス人は「民主主義がダメなんだろう」と半ば諦観して答えます。

この地域にヨーロッパ式の民主主義は歓迎されない、向いていない、ということを中東に頻繁に足を運んでいたクリスティは肌で感じていたのでしょう。

オリエント(東)とオチデント(西)の違いです。民主主義というのはオチデントの産物です。なんで民主主義を根付かせるには、まず文化、思想の西欧化が必要だと思われます。文化思想はオリエントのまま政治体制だけオチデント(民主主義)というのはいかにも無理がある。クリスティは現地を歩いていてそれを実感したのでしょう。21世紀になってもこれをわかっていなかった人がアメリカあたりにいたようですが・・・・。

クリスティは決して難しいことは書きません。しかし、観察眼に優れ人間と社会をしっかりと理解している地に足のついた人だと思います。

殺人事件と不可解な出来事から宝石のありかを理解した賢い女の子と、愛情と諦観を持つ女性の存在が乙女チックでこの優しさがクリスティだな、と癒されるのでした。

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ラベル:クリスティー
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